消化器内科

消化器とは

消化器とは口から肛門まで続く器官で、食物を摂取し、摂取した食物を吸収、排泄する働きを持っており、消化管と付属器官から構成されています。

消化管:口、食道、胃、小腸、大腸、肛門
付属器官:唾液腺、肝臓、膵臓、胆のうなど

消化器内科は、おもに食道、胃、十二指腸、大腸、肛門、肝臓、膵臓、胆のうを診ます。

消化器症状

以下の症状がある方は、消化器疾患の可能性がありますのでご相談ください。
胸やけ、のどのつかえ感、吐き気、嘔吐、胃もたれ、腹痛、食欲低下、下痢、便秘、血便、黒色便など

主な消化器疾患

食道 食道逆流性食道炎、食道裂肛ヘルニア、バレット食道、食道カンジダ症、食道がん など
胃慢性胃炎(ピロリ菌感染症含む)、胃ポリープ、胃潰瘍、胃粘膜下腫瘍、胃がん、胃アニサキス症 など
十二指腸 十二指腸潰瘍
大腸 大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎 など
機能性疾患 咽喉頭異常感症、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群 など
胃がん

胃は食道と十二指腸の間に存在する臓器で、その胃に発生するがんが胃がんです。胃がんの発生にはピロリ菌感染、喫煙、高塩分食品などが関与しています。早期には自覚症状がないことがほとんどです。進行すると胃もたれ、腹痛、食欲低下、黒色便、貧血などが出てきます。
胃がんにかかる人が減っているとはいえ、男女ともに罹患数・死亡数の順位が高い疾患です。2020年7月に公開された「最新がん統計」によれば、2018年の男性の死亡数では第2位、女性のがん死亡数では第5位です。
大腸がん同様、胃がんも早期発見により、治癒が期待できる病気です。
胃部不快感、腹痛などの症状がある方には胃カメラをおすすめしますが、特に40歳をこえた方、身内が胃がんになった方は、ぜひ胃カメラを受けることをおすすめします。

ピロリ菌
ピロリ菌胃カメラをうけて、胃がんの主たる原因であるピロリ菌が原因の慢性胃炎があった場合には、ピロリ菌の検査とその除菌治療をおすすめします。ピロリ菌を除菌することで、胃がんの発生をある程度抑えられるメリットがあります。
ただ、気をつけて頂きたいのは、除菌に成功しても、胃がんの発生率がゼロにはならないことです。除菌に成功しても、必ず年1回、胃カメラを受けることをおすすめします。
除菌治療

ピロリ菌の除菌治療は、抗生剤を1週間内服して頂きます。
1次除菌治療で90%の方が除菌に成功、1次除菌治療で除菌できなかった方の90%が除菌に成功します。あわせると、98%程度の方が保険で除菌に成功します。3次除菌は保険適用外ですので、自費診療になりますのでご相談ください。気をつけて頂きたいのは、除菌治療を受けても除菌治療が成功していないことがありますので、必ず判定検査を受けてください。

大腸がん

大腸がんは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、良性のポリープ(腺腫)から発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがありますが。早期には自覚症状がないことがほとんどです。進行すると便秘、下痢、腹痛、便が細くなる、血便などの症状が出てきます。
大腸がんは男女ともに罹患数・死亡数の順位が高い疾患です。2020 年7月に公開された「最新がん統計」によれば、2018年の男性の死亡数では第3位、女性のがん死亡数では第1位です。
最近は、特に動物性脂肪を多くとる方、過度の飲酒される方は、若い方でも大腸がんを発症するリスクが高くなっています。
大腸がんは、早期発見すれば、治癒が期待できる病気です。40歳をこえたら、便潜血反応が陰性であっても一度は大腸カメラを受けることをおすすめします。

機能性ディスペプシア

みぞおちの痛み、胃もたれなどの症状が慢性的に続きますが、胃カメラをしても病変を認めません。蠕動運動などの機能的な問題や知覚過敏などが関与して症状を起こしていると考えられています。適切な治療を受けられないまま慢性的な症状に悩んでいる方がおられます。当院では、症状に合わせて、西洋医学、東洋医学を駆使して治療に当たります。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(IBS)は、大腸カメラを行っても異常がないにもかかわらず、腹痛、下痢、便秘などの症状がつづく病気です。ストレスや胃腸炎後に発症することが多く、蠕動運動障害、知覚過敏などが関与しています。同じような症状でほかの腸の病気の可能性もあるため、大腸カメラを行うことがあります。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症を起こす病気です。便潜血陽性、下痢、血便で来院される方が多いのですが、悪化すると腹痛や発熱などの症状を伴ってきます。この病気は原因不明で、難病に指定されています。発症からの期間が長くなると大腸がんのリスクが高くなることが知られています。診断から10年で1.6%, 診断から20年で8.3%です。炎症範囲が広いことも大腸がんのリスクになります。ただし、潰瘍性大腸炎を発症した方と、そうでない方では、寿命に差はありません。治療により症状が改善しても治る病気ではありませんが、コントロール可能な病気ですので、必ず定期的に通院することが大切です。

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